保護者勉強会のご報告
障害のあるお子さんのための就学支援について
暑い毎日が続きますが、皆様お元気でお過ごしでしょうか?
ご報告が遅くなりましたが、保護者勉強会『障害のあるお子さんのための就学について』のご報告をいたします。
勉強会では、ミライエ就学アドバイザーの田村康二朗先生がご講演くださいました。
田村先生は、元文部科学省初等中等教育「新しい時代の特別支援教育に関する有識者会議」委員であり、現在も東京都立墨東特別支援学校の校長先生をされていらっしゃいます。
勉強会当日は、保護者の方々や各関係機関の方々が多数ご参加くださいました。
勉強会の主な内容は以下の3つでした。
1.障害のあるお子さんの「学びの場の全体像」について
・「特別支援教育の場」とは;「特別支援学校」「特別支援学級」「通常学級」
※それぞれの根拠法令・通知に基づき対象者と支援度に違いがあり、その違いをよく理解することが大切です。
2.就学相談の仕組みと判断根拠について
①就学相談とは;
支援を必要とするお子さんの学校教育(義務教育)開始に向けて、一人一人のお子さんに即して「どのような場が望ましいか」を相談する(保護者と一緒に考えてくれる)公的な相談機能のこと。
②教育委員会の専門家チームによる相談が受けられる;
教育相談の場である教育委員会には、行政担当者・相談員・心理士・教員・医師といった専門チームがあり、発達検査、行動観察等による意見、相談等が受けられます。
※就学相談の意義は、障害のあるお子さん一人一人にとっての「最もふさわしい教育の場を保護者とともに考えること」。
3.就学期を迎える保護者への支援について
・学校見学・体験など、保護者自らが情報を得られる機会を活用し、関係機関はそれを応援する姿勢を大切にしよう。
・児童福祉関係者・就学前関係機関は、学校教育制度と就学相談システムを尊重し、保護者が安心して臨めるように支援しよう。
勉強会は1時間という短い時間でしたが、資料も大変充実しており、大切な視点がたくさん盛り込まれた有意義な時間となりました。
ご講演くださった田村先生、ご参加くださった保護者や関係者の方々、本当にありがとうございました。
今後は、お子さん一人一人に合った学びの場が適切に選択できるよう、保護者・福祉関係者・教育委員会・各特別支援教育の場が今まで以上に連携する必要性を感じます。
児童福祉法に規定されている「児童の最善の利益」を守るために、皆で協力してまいりましょう。